眠らないといけないのに中々寝付けない…
このように現代において不眠症で悩む人は非常に多く、日本においても4~5人に1人が不眠症を訴えています。
かくいう私も前の会社に勤めている時重度の不眠症で毎日毎日「やばい…眠れない…」と焦っていました。
焦るとさらに眠れなくなるので最悪の悪循環を辿ってましたね…
1週間の内普通に寝られたのは隔週土曜日だけという状態が1年間続いていました。
4~5人に1人が不眠症というのは異常事態というべき数値です。
日本の総人口が1億2649万人なのでその内3162万2500人が不眠症ということですからね…
もはや国民病と言ってもいいくらいです。
本当に不眠症って辛いですよね
たくさん寝たいのに思ったほど眠られず、やっと寝られても浅い眠りで日中の気分はダルダルで集中力も続かず…
これが毎日ですから不眠症は本当に辛いです
なぜ現代においてここまで不眠症の人が多いのでしょうか?
そして眠れないときはまず何をするべきなのでしょうか?
原因を探り、その上で睡眠について研究しているアメリカ国立衛生研究所が提唱する12の睡眠方法を紹介します!
不眠症の基準と原因
そもそもどのような人が不眠症なのでしょうか??
不眠症の診断基準は医療機関によって4つ定められており、全て満たしていると不眠症と診断されます。
①睡眠の量または質に不満がある
②日中に極度のだるさや眠気がある
③週に3日以上不眠の状態になり、それが3か月以上続いている
④不眠症と似た症状が出るような心身の病気にはかかっていない
皆さんはどうでしょうか?
私が不眠症になった時を振り返ると余裕で全部クリアしてしまっています。
不眠症の症状は大きく「入眠障害型」「睡眠維持障害型」の2つに分けられます。
布団に入ったものの中々寝付けないのが入眠障害型、途中何度も夜に目が覚めるというのが睡眠維持障害型です。
これが片方だけ発症する人もいれば私のように2つ症状が出る人もいます。
両方だと中々寝付けないのになんとか浅い眠りで寝付いても途中何度も起きるというのがなんとも辛いのです。
そもそも普通の人ならば寝られるのに不眠症の人は眠れなくなるのでしょうか?
それは精神的に悩み、心配事、落ち込み、不安を強く考えているからなんです。
悩み、心配事、落ち込み、不安によって脳が極度の緊張状態となり強いストレス反応を引き起こしているんです。
もし仮に布団に入った時、これらを一切考えていなければぐっすりと眠れるわけです。
この緊張状態を引き起こすのは交感神経という神経です。
交感神経が強く活動すると、体温を上げたり、アドレナリンなどのストレスホルモンを出して心拍数が上げます。
交感神経がプラスに働く時は大事な大会や発表、運動をしている時や危険が差し迫っている時などです。
よくスポーツ選手が「アドレナリンが出てとても良い状態で臨めました!」と言っていたりしますが、このように戦闘状態になる時には欠かせない神経作用なんです。
しかし睡眠にとっては最大の敵で邪魔な存在となります。
交感神経が活動して脳が緊張状態となることで不眠症となり、毎日眠く、だるい、体調が悪い、感情や体内コントロールもままならない最悪の状況がずっと続くのです。
眠らせない原因は何か
現代における眠らせない原因は5つあります!
①電気の光で身体が昼と勘違いしている
②部屋が暖かくて体温が下がらない
③カフェインによる不眠作用
④アルコールによる不眠作用
⑤始業時間が早くて眠れない
①電気の光で身体が昼と勘違いしている
電気が発明される前は明るくなったら起きて暗くなったら眠るという生活を繰り返してきました。
もちろん身体も明るくなったら起きて、暗くなったら眠くなるなるような仕組みになっています。
しかし電気が発明されたことで明るい夜が誕生し、電気の光で身体が昼と勘違いするようになったのです。
ろうそくレベルのどんなに微かな光だろうと眠くさせる成分のメラトニンという物質を50%抑えてしまう効果があるのです。
睡眠をする上でさらに厄介なのがLED(青色発光ダイオード)です。
LEDはライトだけでなくPC、スマホ、TVの液晶などに使用されています。
この青色の光はメラトニンにとても悪影響を及ぼし、白熱灯の2倍悪影響を及ぼすともいわれています。
さらにLEDによってメラトニンの分泌が90分遅れるともいわれてます。
液晶を見るにしても最近では青色の光を遮断するブルーライトカットメガネが販売されているのでおすすめです。
②部屋が暖かくて体温が下がらない
眠るためには体温を1度下げる必要があります。
なぜなら体温が下がらないとメラトニンがあまり分泌されないようになっているからです。
現代では部屋温度、布団、衣服が体温を決める要因となっています。
もちろん昔から布団、衣服はあったので変わりないですがエアコン、暖房の誕生で部屋温度が大きく変わりました。
冬に暖めすぎて汗をかく、夏にエアコンを使わずに部屋が暑い状態では体温が下がらず身体が眠ってくれないのです。
眠りに最適な部屋温度は18〜19℃と言われています。
そのため18℃~19℃くらいになるように空調で調節してあげるといいでしょう。
③カフェインによる不眠作用
現代においてカフェインは切っても切り離せない存在です。
カフェインはコーヒー、チョコ、アイス、お茶、コーラやその他加工食品に含まれていたりします。
カフェインが睡眠作用を抑える働きがあるのはご存知だと思いますが、どれくらい体内に残り続けるかご存知でしょうか?
カフェインの半減期が5~7時間なので体内から無くなるまで10~14時間もかかるのです!
例え午前9時にコーヒー1杯飲んでも消えるのは午後7時~11時になります。
「でもコーヒー1杯くらいなら平気でしょ?」
と思ったら大間違いです。
カフェインは非常に強力な不眠剤で例えコーヒー1杯のカフェインでも強力な不眠症状を引き起こすのです。
例えこれが半減期で半分になっても強力に不眠作用を引き起こします。
そのため、不眠症だと悩んでいる人の原因が実はお昼に飲んだコーヒーだったりします。
少なくとも不眠症で悩んでいるならばカフェインには敏感になって体内から無くなる14時間を逆算して考える必要があるでしょう!
④アルコールによる不眠作用
「アルコールを摂取すると眠れやすくなる…」なんて思ったら大間違いです!
「アルコールを摂取すると眠くなって眠れよ」と言う人いるかもしれませんが、アルコール摂取しての眠りは通常の睡眠と大きく違うのです。
アルコールを摂取した眠りは「眠りを断片的」にして「通常とは違う眠りを発生させる」のです。
断片的なので夜中に何度も起きて疲れが取れず、通常起こる眠りを妨げて記憶の整理を行わせないという悪行が働きます。
少なくとも不眠症に悩んでいるならば睡眠が悪化するのでお酒は控えましょう。
⑤始業時間が早くて眠れない
学校、企業どちらも朝早くに始業するのがベターとなっています。
それが不眠症が繋がっている場合があります。
最高の睡眠は眠気が無くなって自然に起きることです。
しかし現代では始業時間が決まっているので目覚まし時計などで身体を無理やり起こす必要があるのです。
自然な目覚めだと「あー良く寝た」となっても目覚まし時計で起きると「あーだるい」となりませんか?
目覚ましで起きると血圧と脈拍が急上昇してストレス反応を引き起こします。
自然の反応でないので身体に負担をかけるのです。
夜は光で眠れず、部屋が暑くて眠れず、カフェインとアルコールで眠れず、朝が早かったらそりゃ不眠症になってしまいますよね。
先進国に不眠症が多いのはこれらの要因が揃っているからなんです
アメリカ国立衛生研究所提唱の不眠症対策
睡眠を扱っているアメリカ国立衛生研究所が提唱している不眠症対策は12個あります!
しかし多くは多少気を付けるだけでクリアできるものや1回行えばクリアできるものがほとんどです。
なので「12個もあるなんて無理…」なんて思わずに不眠症克服のためにも1つ1つクリアしていきましょう!
1、毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
これが最も重要な項目です!!
人間は習慣化して覚える生き物なので毎日同じ時間に暗くしてベッドに入って寝て、同じ時間に起きれば自然な眠りを引き起こすことができるのです。
平日はいつも同じ時間に寝て起きてを繰り返しているかもしれませんが、週末も平日と同じ時間に寝て起きることを習慣化しましょう。
効果的な方法として部屋を暗くするタイミングでアラームを鳴らすなどアクションを起こさせるのもいいでしょう。
2、寝る前に運動しない
運動をすると脈拍や血圧が上がり眠る体制に入れません。
できたら眠る3時間前、最低でも2時間前には運動しないようにしましょう。
3、カフェインとニコチンを摂取しない
これはもう言わずもがなです
コーヒー、チョコ、アイス、カフェイン入りのお茶、コーラは遅くとも午後になったら摂取しないようにしましょう!
ニコチンも不眠剤なのでこれを機にたばこを控える始めることをお勧めします。
このまま不眠症なのはとても辛いですよ。
4、寝る前にアルコールを摂取しない
これを言わずもがなですね。
アルコールによって断片的な睡眠となり、通常とは異なる睡眠を起こさせるので不眠症に悩んでいるならば控えましょう。
5、夜遅い時間に大量飲食をしない
水分を大量に摂取するとトイレのために起きるし、大量に食べると消化不良を起こします。
できたら寝る前の2時間~3時間前には夕食を済ませましょう。
6、睡眠を妨げる薬を飲まない(できたら)
日常的に服用している薬はありませんか?
その薬に不眠作用が無いでしょうか。
気になった場合はかかりつけ医に確認してみましょう。
もし不眠作用があるならば不眠作用のない薬に代えられないか相談してみましょう。
7、夕方に昼寝をしない
簡単な話ですが遅い時間に仮眠すると眠れなくなります。
お昼に寝る分には問題ありませんが夕方前くらいから仮眠は控えましょう。
8、寝る前にリラックスをする
眠る前に嫌な気分になったら台無しです。
仕事のことを考えたり、仕事関連のものを読んだりして不安を起こすことはやめましょう。
リラックスできるように眠くなる音楽を聴く、本を読む、嫌なことを紙に書いて捨てるなど自分のリラックス法を開拓したり行ったりしましょう。
9、寝る前にお風呂に入る
お風呂自体にリラックス効果があるだけでなく、熱を奪って体温を下げる働きもします。
しかし飲食と同じで眠る直前だと逆効果なので眠る2~3時間前に済ますとベスト!
10、部屋を暗くする、涼しくする、デジタル機器を持ち込まない
室内温度は18℃~19℃になるように調節し、寝る前には必ず暗くして光を浴びないようにしましょう。
TV、スマホ、PCなど睡眠の邪魔をするものにはできる限りベッドから遠ざけましょう。
時計は時間を見るだけで不安を増強させるのでベッドから見えないようにするのがベストです。
11、日中に太陽の光を浴びる
日光を浴びることは睡眠の体内時計を整えるために必要不可欠です。
電気ができる前の人間は太陽の光で起きて、暗くなったら寝る生活をしていたので起床時の日光を浴びることは非常に重要なのです。
朝に日光を最低でも30分以上浴びて、夜は部屋を暗くして寝ましょう。
12、眠れないときにずっと布団にいない
眠れない時に布団にずっといても焦りや不安が増して眠れなくなります。
そのまま布団にいても寝れることはまずないので、リラックスできる活動を行いましょう。
この時に部屋を明るくしたり、液晶画面を直視することはできる限り避けましょう。
液晶画面を見るときはブルーカットメガネがおすすめです。
不眠症が酷い日にやってみた!

不眠症が酷くて試している暇がない!という人は精神科に行き、睡眠薬を服用しながら試してください。
睡眠薬によって一旦寝られても睡眠薬を止めたら眠れなくなったりします。
あくまで睡眠薬は補助なので通常時に眠れることが大切なのです。
不眠症になってしまうのは当たり前
「眠らせない原因は何か」でも述べた通り、夜は光で眠れず、部屋が暑くて眠れず、カフェインとアルコールで眠れず、朝が早いというのが大きな原因です。
残念なことですが社会が眠らせないので不眠症になってしまうのは当たり前なんです。
実はあの上司も同僚も不眠症で悩んでいるかもしれません。
4人に1人が不眠症の日本ですが最近ではやっと睡眠の大切さを理解した企業が出てきています。
最近増えているフレックスタイム制で社員に自由な時間の出勤を許可したり、社員に最大のパフォーマンスを出してもらうために仮眠室を設置した企業や仮眠の時間を設けた企業など睡眠促進の動きが進んでいます。
しかしこれらが普及している企業の多くはIT企業やベンチャーなど若手中心の企業です。
メーカーなどの平均年齢が高い企業では全く進んでいないのが現状です。
私はしょうがないで片づけるのは大嫌いですが、現状を見ていると企業の対策を待つより自分で対策した方が早いです。
私は以前の会社に勤めている時、仕事が原因で不眠症となり、大変苦しんだ経験があります。
現在は退職し、不眠症の根源である仕事と切り離したことで不眠症から離れつつあります。
しかし退職をして完治したわけではないので、この記事でも挙げた12個の方法を最近知って試しました。
おかげさまで12個の方法を試したことで徐々に眠れるようになっており、完治へ前進しています。
不眠症は本当に辛い症状です。
是非12個の方法を試すことで不眠症が完治へ向かって頂けたらと思います。
【追記】
実際にやってみました!!!

まとめ
4つに当てはまると不眠症
①睡眠の量または質に不満がある
②日中に極度のだるさや眠気がある
③週に3日以上不眠の状態になり、それが3か月以上続いている
④不眠症と似た症状が出るような心身の病気にはかかっていない
不眠症は「入眠障害型」と「睡眠維持障害型」がある
眠らせない原因は5つある
①電気の光で身体が昼と勘違いしている
②部屋が暖かくて体温が下がらない
③カフェインによる不眠作用
④アルコールによる不眠作用
⑤始業時間が早いくて眠れない
アメリカ国立衛生研究所は以下の12個の眠る方法を提唱している。
1、毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
2、寝る前に運動しない
3、カフェインとニコチンを摂取しない
4、寝る前にアルコールを摂取しない
5、夜遅い時間に大量飲食をしない
6、睡眠を妨げる薬を飲まない(できたら)
7、夕方に昼寝をしない
8、寝る前にリラックスをする
9、寝る前にお風呂に入る
10、部屋を暗くする、涼しくする、デジタル機器を持ち込まない
11、日中に太陽の光を浴びる
12、眠れないときにずっと布団にいない
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